スペイン旅行記―3日目

ainokaze9392005-09-25

さすがに昨日の疲れが響いたのか、7時までぐっすりと眠ることが出来た。
朝食と朝シャワーを済ませ、9時にホテルを出発。今日はマドリードから南に70kmほどの古都、トレドに向かう。
タクシーで南バスターミナルに向かい、バスチケットを購入。トレドまで片道4.12ユーロだった。
バス発着場でバスを待っていたが一向に来る気配がない。よくよく見てみたらチケットにある番号は座席番号らしいことが判明。出発の10時ぎりぎりだったので同じ会社のバスのところに走っていくと、それがトレド行きだった。間一髪。
バスは1時間の道のり。途中車窓にはスペインらしい赤土の大地が広がっている。バスは席が狭く、隣に座った中年のおじさんもpeque~no(狭い)と言っていて、おかしくなって二人で笑いあった。
そうこうしているうちにトレドに到着。そこからはタクシーでサン・ファン・デ・ロス・レイエス教会へと向かう。トレド旧市街の西側から回り込むコースで、景色もなかなかに良い。
教会は小さいものだったが、キリスト教イスラムなどが融合した興味深い建物だった。
それから街を歩いていると、妙にジュースが飲みたくなって売店に立ち寄ったら、トレド名物のマサパンという砂糖菓子が売っているのを購入。箱売りで3ユーロだった。ものすごく甘かったので一個食べたら箱にしまった。
そのまま道なりに歩いていくと、そこは画家エルグレコの家。特に晩年の作品が多く展示されていた。黒を基調としたインパクトのある絵だ。
そこから細い道をくねくねと登り、少し迷いながらカテドラルへ。
ほぼ1周ぐるりと回ったら入り口にたどり着けたが、日曜の午前中は日曜のミサで、近所の人しか入れなかった。入場開始は14時からだとか。残念。
残念ついでに改装中のアルカサルにも行っておいた。

昼食は、トレドのソコドベール広場に程近い、一軒のバルへ。
観光客向けではない、地元の人が使うだけのバルなだけにスペイン語しか通じない。最初うまく言葉を交わせずに女性店員さんから舌打ちされたが、どうにかメニューをもらい、それから知っている単語の乗ったメニュー(豚の○○と牛の○○)と
、ビールを頼む。
出てきた食べ物を味わいながら、ビールをガバガバと4杯も飲む。その間に地元民っぽい人が大勢やってきてビールを1杯だけ飲んで帰っていっていた。そうだ、バルなんてそうやって気軽に使うものなんだ。観光客なんか誰も来やしない、雰囲気を十分に楽しめた。あまりにビールを頼むものだから、店員さんもすっかり上機嫌。味はどうだと聞くので、"Rico!"(おいしい)と答えておいた。何気に綺麗な店員さんだった。散々飲んだのに13ユーロ。

それからトレド旧市街の入り口、太陽の門をくぐりつつ、バスターミナルに戻ると15時。そこからバスと地下鉄を乗り継いで、闘牛場には16時半ごろに到着した。
外の売店は水とジュースしか売っていなかったのでしかたなく水を買って中に入ったら、売り子のおじさんが"Cervesa! Cola!"(ビール!コーラ!)と叫んでいるではないか。ああ失敗。
日陰の2階席だったこともあり、暑いが割りと過ごしやすい。今か今かと待っていると、ラッパの音が聞こえてきて闘牛が始まった。
闘牛は馬の上から槍を刺す者、銛を打つ者、そして剣で仕留める者がいて、たいてい3組×2回で計6回行われるらしい。
最初の闘牛士は失敗しまくりで帰れと野次を飛ばされていたが、3番目の闘牛士はなかなかに美しい仕留め方だった。皆手に白いハンカチを振り、闘牛士は勲章である牛の耳をゲットしたようだった。
4番目の闘牛から雨が降ってきたが、場内に避難した観客がテレビ越しに闘牛を観る目は熱い。
結局テレビで5番目の闘牛を見たところで帰ることにした。

地下鉄2号線でソル駅まで行こうとしたら、ちょうど地元客でにぎわうレティーロ公園の駅のところで大量に人が乗ってきた。しかしソルでみな降りたので問題なかったが。
乗り換えてアトーチャ駅に着き、一旦ホテルで休憩。それから駅前のカフェテリアで夕食をとろうとしたが、友人が突然入りたくないと言い出し、結局断念。ホテルのレストランでの夕食となった。

しかし、なんだかんだ風呂に入ったりビールを飲んだりして、寝たのは23時。明日はとうとうマドリードから離れる日だと思うと少し寂しい。